○板野町における職員等からの内部通報の処理等に関する要綱
平成29年7月21日
告示第46号
(目的)
第1条 この要綱は、公益通報者保護法(平成16年法律第122号。以下「法」という。)の施行に伴い、職員等が知り得た町政運営上の違法又は不当な行為に関して行われる内部通報を適切に処理するためにとるべき必要な措置を定めることにより、通報者の保護を図るとともに、公正な町政の運営に資することを目的とする。
(1) 職員等 次に掲げるものをいう。
ア 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職の職員及び同条第3項に第3号に規定する臨時又は非常勤の職員
イ 町から事務事業を受託し、又は請け負った事業者の役員及びその業務に従事している者
ウ 指定管理者(地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者をいう。以下同じ。)の役員及びその管理する公の施設の管理業務に従事している者
(2) 内部通報 職員等が知り得た町政運営上の違法又は不当な行為に関して行われる不正の是正又は防止のための通報をいう。
(3) 通報者 内部通報を行う者をいう。
(4) 法令 法律、法律に基づく命令(告示を含む。)、条例、規則、訓令及び規程等をいう。
(通報対象事実等)
第3条 通報は、板野町若しくはその事業又は板野町長及び板野町の職員若しくはそれらの行為について、次の各号のいずれかに該当するものを対象とする。
(1) 法令(条例、規則及び訓令を含む。)違反又はこれに至るおそれのあるもの
(2) 板野町民の生命又は健康に重大な損害を与えるおそれのあるもの
(3) 行政事務処理等における不適切な行為
(4) 職務外の非行や信用失墜行為
(5) その他板野町民全体の利益等公益に反するおそれのあるもの
2 通報は、板野町の職員の志気と組織の健全性の確保の観点から、誹謗中傷、私利私欲等の不正な意図又は私憤、敵意等個人的な感情によって行ってはならない。
3 第1項の規定にかかわらず、職員自らの人事上の処遇、給与その他の勤務条件に関する事案については、通報をすることができない。
(通報の受付窓口)
第4条 通報者からの通報を受け付ける窓口及び相談窓口(以下「通報窓口」という。)として、総務課に設ける通報窓口及び通報等外部相談員(以下「外部相談員」という。)による外部通報窓口を設置する。
(通報の方法)
第5条 通報窓口への通報は、原則として電子メール又は封書により行うものとする。
2 総務課への通報については、電子メールによる場合は、総務課に設ける専用の電子メールを送信する方法により、また、封書の場合は、あて先を「総務課長(公益通報)」とし、「親展」と記載した上で郵送するものとする。
3 通報は、原則として実名により行うものとする。ただし、確実な資料等がある場合は、匿名により行うことを妨げない。
(通報の受付・受理)
第6条 総務課に設ける通報窓口に通報があった場合には、総務課長等が受け付ける。また、外部通報窓口に通報があった場合には、外部相談員が通報を受け付ける。その際、通報者に対して、通報したことに対する不利益な取扱いがないこと及び通報者の秘密が保持されることを説明する。
2 総務課長等及び外部相談員は、通報者の秘密保持に配慮しつつ、通報者の氏名、連絡先及び通報の内容となる事実を把握する。
3 総務課長及び外部相談員は、通報を受け付けた場合は、次の区分により、受理・不受理の決定を行う。
(1) 受理するもの 通報内容から、事実確認及び必要な調査を行い、その結果に基づき改善指導等を行う必要があるもの
(2) 受理しないもの
・板野町以外の機関の事案であるもの
・板野町に対する板野町民からの提言等として扱うもの
・通報内容に具体性がなく、問題点等が不明であるもの
・誹謗中傷や不正目的等であることが疑われるもの
・総務課において調査済み又は人事担当部局において処分(服務上の措置を含む。)済みのもの
4 総務課長及び外部相談員は、通報を受理したときは受理した旨を、受理しないときは受理しない旨及びその理由を、通報者に対し、遅滞なく通知するものとする。
(総務課長等及び外部相談員の職務)
第7条 総務課長等は、次の各号に掲げる業務を行うものとする。
(1) 通報の受付及び相談に応じること。
(2) 通報の内容についての事実確認及び必要な調査を行うこと。
(3) 外部相談員の指示を受け、外部相談員が受け付けた通報の内容について、事実確認及び必要な調査を行うこと。
(4) 通報の内容及びその調査結果等について任命権者へ報告すること。
2 外部相談員は、次の各号に掲げる業務を行うものとする。
(1) 通報の受付及び相談に応じること。
(2) 通報の内容についての事実確認及び必要な調査を自ら又は総務課長等に指示して行うこと。
(3) 通報の内容及びその調査結果等について任命権者へ報告すること。
(秘密保持の徹底等)
第8条 通報及び通報の相談等の処理に従事する職員は、職務を遂行する上で知り得た秘密を漏らしてはならない。また、業務に従事しなくなった後も、同様とする。
2 通報を受けた事案について、特別の利害関係を有する職員は、当該通報等の処理に従事しないものとする。
(調査の実施等)
第9条 総務課長等及び外部相談員は、受け付けた通報について、適正な職務の遂行に支障がある場合を除き、通報者の秘密の保持に十分配慮しつつ、必要かつ相当と認められる方法で速やかに調査を行う。
2 総務課長及び外部相談員は、通報者に対して、必要に応じて調査の進捗状況を報告する。
(調査結果の報告及び勧告)
第10条 総務課長及び外部相談員は、通報について調査を行った結果、通報対象事実があると認められるとき及び報告が必要であると認められるときは、速やかにその調査結果等を任命権者に報告する。ただし、通報対象事実があると認められる場合であっても、職員の非違行為の程度が軽微であるものなど総務課長が特に認めるときは、総務課長から任命権者への報告に代えて、総務課長から所属長へ調査結果等を通知することができる。
2 外部相談員は、その調査結果に基づき、法令等に基づく措置その他適正な措置等について、任命権者に対して勧告を行うことができる。
3 任命権者は、前2項の規定による報告又は勧告を受けた場合において、改善が必要と認めるときは、関係部署又は関係職員に対して、改善その他必要な措置を講じるよう改善指示を行う。
4 前項の改善指示を受けた関係部署及び関係職員は、速やかに改善を行うとともに、改善状況を任命権者に報告するものとする。
6 板野町長以外の任命権者は、本条各項の報告、勧告を受けたとき、又は、改善指示を行ったときは、その内容を板野町長に報告するものとする。
(調査結果及び改善状況の通知)
第11条 総務課長及び外部相談員は、前条第1項の報告後、調査結果を当該通報者に対し、遅滞なく通知するものとする。
2 前条第5項の通知を受けたときも、また同様とする。
(通報者の保護)
第12条 通報者に関する情報は、非公開とするとともに、通報者が職員であった場合、通報者は、通報を行ったことにより人事、給与その他の職員の勤務条件についていかなる不利益な取扱いも受けない。
2 総務課長等は、通報者に対して、通報又は相談を行ったことを理由として不利益な取扱い等が行われないよう、通報者の保護に努めなければならない。
(公表)
第13条 総務課長は、一定期間ごとに、通報の件数、通報の内容及び処理の状況等を公表するものとする。
(職員の協力義務)
第14条 板野町の職員は、総務課長等及び外部相談員による事実確認及び必要な調査に対し、誠実に協力しなければならない。
(補則)
第15条 この要綱に定めるもののほか、通報者からの通報に関し必要な事項は、別に定める。
附則
この要綱は、平成29年7月24日から施行する。
附則(平成30年6月27日告示第55号)
この要綱は、公布の日から施行する。