○板野町避難行動要支援者名簿活用制度実施要綱

平成31年2月22日

告示第4号

(目的)

第1条 この要綱は、板野町地域防災計画(以下「地域防災計画」という。)の定めるところにより、高齢者、障がい者等が災害時における支援を地域の中で受けられるようにするための制度を整備することにより、これらの者が安心して暮らすことのできる地域づくりの推進を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において「避難行動要支援者」とは、主として高齢者、障がい者、乳幼児その他の特に配慮を要する者(以下「要配慮者」という。)のうち、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合に自ら避難することが困難な者であって、その円滑かつ迅速な避難の確保を図るため特に支援を要する次に掲げる者(社会福祉施設等に入所している者を除く。)をいう。

(1) 75歳以上の者(以下「高齢者」という。)でひとり暮らしの者又は高齢者のみの世帯に属する者

(2) 介護保険認定者のうち、要介護状態区分が要介護3、要介護4又は要介護5に該当する者

(3) 身体障害者手帳の交付を受けた者で、障害の級別が1級又は2級に該当する者

(4) 療育手帳の交付を受けた者で、障害の程度が「A」に該当する者

(5) 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者で、障害程度の等級が1級又は2級に該当する者

(6) 前各号に掲げる者のほか災害時において支援が必要な者

2 この要綱において「地域支援者」とは、前項に定める避難行動要支援者を普段から見守り、災害時において可能な限り情報の伝達、安否の確認、避難誘導等の支援を行う者であって、避難行動要支援者の近隣に居住し、かつ、支援を行うために必要な個人情報を提供することに同意した者をいう。

3 この要綱において「個別計画」とは、避難行動要支援者等から得た情報を利用して、災害時において避難行動要支援者に必要な支援を行うための計画をいう。

4 この要綱において「関係課」とは、総務課、福祉保健課及びその他避難行動要支援者の支援に必要な課をいう。

(避難行動要支援者名簿の作成及び更新等)

第3条 町長は、地域防災計画の定めるところにより、避難行動要支援者について、避難の支援、安否確認その他の避難行動要支援者の生命又は身体を災害から保護するために必要な措置(以下「避難支援等」という。)を実施するための基礎とする避難行動要支援者名簿(以下「名簿」という。)を作成しなければならない。

2 名簿には、避難行動要支援者に関する次に掲げる事項を記載し、又は記録するものとする。

(1) 氏名

(2) 生年月日

(3) 性別

(4) 住所又は居所

(5) 電話番号その他の連絡先

(6) 避難支援等を必要とする事由

(7) 前各号に掲げるもののほか、避難支援等の実施に関し町長が必要と認める事項

3 町長は、第1項の規定による名簿の作成に必要な限度で、その保有する要配慮者の氏名その他の要配慮者に関する情報を、その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができる。

4 町長は、第1項の規定による名簿の作成のため必要があると認めるときは、徳島県知事その他の者に対して、要配慮者に関する情報の提供を求めることができる。

5 町長は、原則として年1回、避難行動要支援者名簿を更新するものとする。

(名簿情報の利用及び提供)

第4条 町長は、避難支援等の実施に必要な限度で、前条第1項の規定により作成した名簿に記載し、又は記録された情報(以下「名簿情報」という。)を、その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができる。

2 町長は、災害の発生に備え、避難支援等の実施に必要な限度で、避難行動要支援者本人の同意を得た上で、消防機関、警察、地区担当民生委員児童委員、社会福祉協議会、自主防災組織、地域支援者、その他の避難支援等の実施に携わる者(以下「避難支援等関係者」という。)及び町の関係課に名簿情報を提供するものとする。

3 町長は、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、避難行動要支援者の生命又は身体を災害から保護するために特に必要があると認めるときは、避難支援等の実施に必要な限度で、避難支援等関係者その他の者に対し、名簿情報を提供することができる。この場合においては、名簿情報を提供することについて本人の同意を得ることを要しない。

4 町長は、第2項又は前項の規定により名簿情報の提供をするときは、当該避難支援等関係者から避難行動要支援者名簿情報受領書兼誓約書(様式第1号)を提出させなければならない。

(名簿情報提供の同意及び情報の登録)

第5条 前条第2項の規定による名簿情報の提供に同意する避難行動要支援者は、板野町避難行動要支援者登録申請書兼情報提供同意書(様式第2号)に、災害時において支援を受けるために必要な個人情報を記載して、町長に提出するものとする。この場合において、避難行動要支援者は、地域支援者の記載に当たっては、あらかじめその者の同意を得なければならない。

2 前項の手続きについて、避難行動要支援者の身体の状況等により避難行動要支援者本人による必要事項の記載及び提出が困難な場合は、本人の家族等の者が本人に代わりこれを記載し、提出することができる。

3 町長は、民生委員児童委員等の協力を得て、避難行動要支援者の把握及び登録のために必要な調査を行うことができる。

4 避難行動要支援者は、前項の調査の際、第1項の申請の手続きをとることができる。

(避難支援等関係者による支援)

第6条 避難支援等関係者は、避難行動要支援者に対し、名簿情報を活用して次に掲げる支援を行うものとする。

(1) 災害時における避難誘導、救出活動、安否確認及びそれらの活動を行うための個別計画の作成

(2) 前号の活動を容易にするために日常生活において行う声かけ及び相談

(3) その他状況により必要な支援

(秘密保持義務)

第7条 避難支援等関係者は、前条各号に掲げる支援以外の目的で名簿情報を使用してはならない。

2 避難支援等関係者は、正当な理由がなく、名簿情報に係る避難行動要支援者に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。支援する役割を離れた後も、同様とする。

3 避難支援等関係者は、名簿を紛失しないように厳重に保管するとともに、その内容が支援に関係しない者に知られないよう適切に管理をしなければならない。

4 避難支援等関係者は、名簿情報を紛失したときは、直ちに町長に報告しなければならない。

(名簿情報の変更及び取消)

第8条 避難行動要支援者は、名簿情報に変更、取消が生じたときは板野町避難行動要支援者登録(変更・取消)(様式第3号)を町長に提出しなければならない。

2 町長は、前項の規定による報告を受けたときは、速やかに名簿情報を変更するものとする。

3 町長は名簿情報に変更が生じたことを知り得た場合で、当該避難行動要支援者から第1項の規定による報告がないときは、職権により名簿情報の変更をすることができる。

4 町長は、第1項の規定による届出により避難行動要支援者が第2条第1項各号のいずれにも該当しないものになったと認めるときは、登録を取り消すものとする。

(その他)

第9条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。

(施行期日)

1 この要綱は、平成31年4月1日から施行する。

(板野町災害時要援護者登録制度実施要綱の廃止)

2 板野町災害時要援護者登録制度実施要綱(平成24年板野町告示第39号)は、廃止する。

(経過措置)

3 この告示の施行の際、現に前項の規定による廃止前の板野町災害時要援護者登録制度実施要綱の規定により要援護者台帳に登録されていた者については、この要綱の規定により避難行動要支援者名簿に登録されている者とみなす。

様式 略

板野町避難行動要支援者名簿活用制度実施要綱

平成31年2月22日 告示第4号

(平成31年4月1日施行)